価格.comマガジン - 勝手に注目! 「GPS-CS3K」レビュー
普段デジタルカメラで撮影した写真も一度パソコンに入れてしまうと、なかなか見る機会は少ない。撮った写真がどこで撮影されたものなのかを忘れてしまうこともよくある。そんな私の興味を引いたのが、撮影データに位置情報を入れることができるという、GPSユニット「GPS-CS3K」である。
「GPS-CS3K」の主な用途は、デジタルカメラやビデオカメラで撮影した写真や動画と、「GPS-CS3K」で測定した撮影場所の緯度経度などの情報をマッチングさせることだ。GPS衛星から位置情報を15秒ごとに受信し、ログとして保存。その位置情報と記録した時間情報をデジタルカメラで撮影した画像のExif情報と照会し、マッチングするという仕組みだ。 なお、マッチング方法は、「GPS-CS3K」本体へ撮影したメモリーカードを挿し込み行う方法と、あらかじめパソコンへインストールしたソフトを使う方法の2つのやり方がある。
早速購入するため、お店に行ってみたのだが、売り切れらしく再入荷時期も不明という状態だった。ネット通販専門のショップでも、完売のところが多かったので、とりあえず再入荷を待つことに。それから1週間後、大手量販店で入荷が確認され、ようやく手に入れることができた。このGPSユニット「GPS-CS3K」の使い勝手などを早速レポートしてみたい。
思っていたより高感度なGPSユニット
「GPS-CS3K」を開封後、早速電源を入れてみると、液晶にはDEMOモードの文字が。説明書を見ても特にDEMOモードの解除方法は記載されてなかったので、電源を何度も入れてみたり、あれこれいじってみるが、DEMOモードが解除されることはなかった。このままでは、いつまで経っても使うことができない。困ったと思いながらも、価格.comの掲示板を見てみると、まさにこの状態について書かれていた。掲示板に書かれていた内容は、「menuボタンを押しながら電源を押す」という簡単なものだったが、この操作を試してみるとDEMOモードの表示をあっさりと消すことができたのだった。
(※4月6日現在、ソニーのWebサイトにも情報が掲載されています)
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とりあえず、DEMOモードを解除することができたので、これでようやく使用できる状態になったが、電源を入れてからしばらく置いておいても、なかなか使える状態にならない。30分近く待っていたが、無理そうだったのでとりあえず説明書を読んでみると、GPSユニットは最低3個の衛星から電波を受信しないとログを記録することができない仕様らしい。電源を入れてから、受信感度のよさそうな場所で、一度電波を受信しておかないと、ずっとサーチしている状態が続いてしまうのだ。逆に一度受信に成功すれば、たとえ少しの間電波が途切れたとしても、受信状態のよい場所に出れば数秒で記録が再開される。
「GPS-CS3K」が衛星から電波を受信するのにかかる時間は、説明書には約1分くらいと書かれていた。実際にどのくらいかかるかを測定したところ、約40秒で受信することができた。測定した場所がかなり開けた場所だったので、よい結果が出せたが、さらに場所を変え、ビルの真下という多少条件の悪そうな場所で測定したところ、約1分55秒かかった。やはり、場所にかなり左右されるようだ。測位に成功すると携帯電話のアンテナのように受信感度を表すバーが表示されるが、3本表示されるようなところは滅多になかった。また、測位困難な場所では、駐車禁止のマークのようなアイコンがずっと表示される。
使用する前に何か設定しなければならないのかと思っていたが、最初に時間設定をすれば、あとは電源を入れて持って歩くだけ。持ち歩いている時は、ポケットやカバンの中に入れていたが、ログは問題なく取れていた。
受信感度については、徒歩、自転車で移動する場合、受信感度が悪くなるようなことはあまりなかった。電車で移動した時も受信感度を見ていたが、トンネルを除けばほとんど電波が途切れるようなことはなかった。また、建物の中では、木造住宅だと室内でもかなり受信感度は高かったが、鉄筋のビルの場合は、窓際では受信感度はそれなりによかったが、窓から離れると感度が低下してしまっていた。
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「GPS-CS3K」で使用するバッテリーは、単3電池1本。メーカー公称の駆動時間は、アルカリ乾電池使用時で約15時間、ニッケル水素充電池使用時で約16時間なので、普段持ち歩く分には、十分なバッテリーライフだ。また、海外で使う場合も、電源が単3電池なので入手はしやすいだろう。休日に半日持って歩いていたが、特にバッテリーの心配をすることはなかった。ただ、バッテリー残量の目盛りが減り始めてから、電源が切れるまでの時間はかなり短いので注意したい。
次に、本体背面に備わっているカードスロットで、パソコンを使用せずに本体のみで、撮影データと位置データとのマッチングを試してみる。 マッチングを行うときは、本体裏のカバーを開け、カードスロットにメディアを挿し込む。その後、「GPS-CS3K」のメニューボタンを押すと、画面に「Matching」と表示される。「Matching」を選択するとマッチング対象となる画像のスキャンが始まる。なお、「GPS-CS3K」が一度にマッチングできる画像ファイルは最大60個。スキャン時に、対象画像ファイルが60個以上あったとしても、実際にマッチングを開始するとやはり説明書の記述通り60個のファイルしかマッチングされなかった。
また、マッチングにかかる時間を3種類のメモリーカードを使って測定してみたのが以下の結果だ。なお、測定に使った写真のデータは、FinePix F200EXRで撮影したものを使用している。
・1GBのメモリースティック PRO DUO(ソニー)MSX-M1GST (1GB) 約2分5秒
・2GBのSDメモリーカード(レキサー)SD2GB-810 (2GB) 約1分55秒
・16GBのCLASS6のSDHCカード(トランセンド)TS16GSDHC6 (16GB) 約1分31秒
結果を見ればわかるように、高速タイプのメモリーカードを使うことで、マッチングのスピードにかなり差が出る結果となった。
また、マッチングにかかる時間を3種類のメモリーカードを使って測定してみたのが以下の結果だ。なお、測定に使った写真のデータは、FinePix F200EXRで撮影したものを使用している。
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「GPS-CS3K」は、本体内でのデータマッチングとパソコンを使ったデータマッチングの2通りの方法で撮影データと位置情報データを照合できる。取得した位置情報と画像のデータをパソコンに取りこみ、地図上に表示させたりするわけだが、その時に必要となるソフトが、「GPS Image Tracker」、「PMB(Picture Motion Browser)」、「Super Mapple Digital Ver.9」の3種類のソフトである。
・「GPS Image Tracker」
パソコンと「GPS-CS3K」をUSBケーブルで接続すると、インストールしておいた「GPS Image Tracker」が自動的に起動し、ログデータの取り込みが行われる。取り込んだログデータと、撮影した画像とのマッチングの作業も「GPS Image Tracker」を使用する。 マッチング作業が済んだ画像には、位置情報が書き込まれ、後述する「PMB(Picture Motion Browser)」で見ると、コンパスのアイコンが撮影した画像に付くので簡単に見分けることができる。 なお、使用するデジタルカメラと「GPS-CS3K」の時間設定があっていないと、うまくマッチングできないので、使用する前に時間を確認しておく必要がある。 また、ログデータの取り込みは、「GPS-CS3K」内に電池が入ってなくても行うことができた。
・「PMB(Picture Motion Browser)」
画像が保存されたメモリーカードを差挿し込んだカードリーダーやデジタルカメラをパソコンに接続すると、自動的にこのPMBが起動し、画像の取り込みが開始される。PMBで取り込んだ画像は、「GPS Image Tracker」に送られ、位置情報とマッチングされる。これが、大まかな作業の流れだ。マッチングした画像をPMB上でルート表示させる時には、Googleマップの世界地図を使用するため、インターネットへのアクセスが必須となるが、海外でもインターネットを使用できる環境ならば、PMB上でルート表示をできる。
・「Super Mapple Digital Ver.9」
「PMB」は海外に行っても使用できるが、「Super Mapple Digital Ver.9」は、国内限定の地図ソフトとなる。「PMB」は、Googleマップを使用しているので、インターネットの接続環境が必要となるが、「Super Mapple Digital Ver.9」をインストールしておけば、オフラインでも地図が表示され、地図上にPMBと同様、撮影した画像を表示させることも可能だ。また「Super Mapple Digital Ver.9」では、地図上に図形やテキストを書きこむこともできるので、メモ代わりとしても使うことができる。
価格は高いが、旅行に持って行ってみたくなる製品
「GPS-CS3K」は、JPEGであれば、どのメーカーのカメラでもマッチングできるが、RAWで撮影した画像や動画データに関しては、ソニーの「α」、サイバーショット、ハンディカムのシリーズしか対応していない。ソニーの製品ゆえ仕方ない部分もあるが、他社の製品にも対応してほしいところだ。個人的に残念なのは、「GPS-CS3K」単体での使い道しかないので、もっと他の機器に接続して使えるようにしてほしかった。また、本体価格が18,900円と結構高いので、ちょっと買うというわけにはいかないのも確かだろう。 ただ、今までは、外出した際に撮影した写真は眺めるだけだったのが、「GPS-CS3K」を使うことにより、出かけた場所の記録と組み合わされ、あとから地図上で足取りを確認できるようになる。これは、なかなか楽しい。忘備録としても最適なので、価格に価値を見出せれば、撮影を楽しくするアイテムの1つとなることは間違いない。
ソニー「GPS-CS3K」の製品スペック | |||
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電源 | 単3アルカリ乾電池または、ニッケル水素充電池×1 | ||
駆動時間 | 約15時間(単3アルカリ乾電池使用時)、約16時間(ニッケル水素充電池使用時) | ||
インターフェイス | USB2.0 | ||
メモリー容量 | 約1GB(GPSログ記録領域は約128MB) | ||
記録間隔 | 約15秒 | ||
外形寸法 | 約57(幅)×80(高さ)×23(奥行)mm | ||
質量 | 約70g(本体のみ、電池含まず) |
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