2012年4月30日月曜日

各国の再生可能エネルギーによる発電量(2009年) - 環境を考える


再生可能エネルギーに対する関心が高まっています。再生可能エネルギーの導入に積極的な国としてアイスランド、ドイツ、デンマーク、スペインなどがよく挙げられていますが、実際の発電量はどの位なのか?また、全発電量に対する割合はどの位か?調べてみました。

元データ 
アメリカEIA(U.S.-Energy Information Administration) International Energy Statistics 各国の発電量(2009年)

*注意* 全発電量が年間100億kwh未満の国(フィジー9.7億kwh、サモア1.0億kwh、ブルキナファソ6.6億kwh、ルクセンブルグ26.7億kwh)はグラフでは省いています。
 

各国の全発電量と再生可能エネルギーによる発電量、再生可能エネルギーの割合

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不況ガラスorginazation

棒グラフ(左軸)は各国の全発電量と再生可能エネルギーによる発電量。折れ線グラフ(右軸)は全発電量に対する、再生可能エネルギー由来発電量の割合。左から再生可能エネルギーの割合が高い順に日本までの36カ国(前述のように年間発電量100億kwh未満の4カ国はグラフでは省いています)

アイスランドは100%再生可能エネルギーによる発電を行っており、よく報道されている。ただし、全発電量は約165億kwhと非常に小さい。全発電量が最も大きいのはアメリカで次が中国、日本、ロシア。日本の全発電量は約9800億kwhで、再生可能エネルギーの割合は約10%(水力含む)。

各国の種類別再生可能エネルギーによる発電量

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種類別では水力が大部分を占める。再生可能エネルギーの発電量では、中国が約5500億kwhで1位、次いでアメリカ、ブラジル、カナダ。ブラジルは再生可能エネルギーの割合が約89%と高い。

各国の種類別再生可能エネルギーによる発電量(水力を除く)

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水力を除いた再生可能エネルギーによる発電量では、バイオマス、風力が二大勢力(バイオマスには廃棄物発電を含む)地域によっては地熱も活躍。地熱の発電量1位はアメリカで150億kwh、ついでフィリピン約100億kwh。日本は27億kwh。太陽光はスペイン、ドイツが並んでいて約60億kwh。太陽光は2009年時点ではまだ少量だが、急速に導入が進んでおり拡大が見込まれる。

日本の水力を除いた再生可能エネルギー発電量は236億kwhで全発電量の2.4%。最も多いのはバイオマスで155億kwh。ただし、バイオマスには廃棄物による発電も含む。


北欧各国、ドイツ、スペインなど再生可能エネルギー導入に積極的な国、事例として紹介されることが増えている。だが、国や全発電量の規模、自然環境、ポテンシャルも大きく異なり、そのまま他国に当てはめることはできない。成功、失敗共に先行事例に学びつつ、どんなエネルギーがどの程度導入可能か、冷静な分析が必要。

関連ページ
米国DOE・エネルギー情報局(EIA)

経済産業省 エネルギー白書 

RPS法ホームページ 認定施設、新エネルギー等電気相当量の記録など

環境省:平成22年度再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査の結果

再生エネ法が成立=電力会社に買い取り義務化

ドイツ、再生可能エネルギーによる電力供給が20%超に、世論調査でも94%の人々が再生可能エネルギーの拡張を支持



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